かつお節についてABOUT KATSUOBUSHI
かつお節の作り方
-
工程1 / カツオの選別
かつお節の品質は原料のカツオでほとんど決まります。良いカツオ選びに大切なのは鮮度と脂分。鮮度が良いとうま味成分イノシン酸の濃度が高く、脂分が少ないと酸化が少なく、香り良く色も美しく仕上がります。数あるカツオの中からかつお節に最適なものを見極める目が、かつお節の味に大きな差を生むのです。
-
工程2 / カツオの解凍、生切り
カツオ原料はじっくりと一晩かけて水で解凍され、頭と内臓を取り除きていねいに3枚におろされます。おろしたカツオは次の工程に煮崩れしないよう、人の手によって1本ずつ並べられます。このような丁寧な作業が、繊細なかつお節の味を支えています。
-
工程3 / 煮熟(しゃじゅく)、骨抜き
煮熟と呼ばれるボイル工程でカツオを釜茹でします。煮る工程で殺菌され、たんぱく質が変性し脂肪分が除去されます。2時間ほどかけて煮上げ、冷ましたのちに丁寧に、手早く骨を抜いていきます。
-
工程4 / 焙乾(ばいかん)・あん蒸(あんじょう)、表面削り、かび付け
骨を抜いた後は焙乾と呼ばれるスモークの工程に入ります。焙乾には水分を減らし、香りをつけ、抗菌・抗酸化やたんぱく質の分解をする役割があります。サクラ、カシ、ナラ、クヌギなどの広葉樹の薪を燻し、じっくりと燻製します。約10日後には「荒節」と呼ばれる最初のかつお節ができあがります。
-
工程5 / 表面削り かび付け
荒節の表面をグラインダーで削り取り、裸節にしたものはかび付け庫に運ばれ、発酵工程である「かび付け」が始まります。約2ヶ月かけてかび付けを繰り返すと、まろやかで深みのある味の高級な「枯節」ができあがります。
「荒節」と「枯節」かつお節の
種類は2種類あります
-
工程6 / 原料受け入れ(下準備)・蒸煮・放冷
原料のかつお節は、金属探知機に通したのち、ブラッシング機で表面をきれいに洗浄します。洗浄されたかつお節はコンテナで運ばれ、トンネル状の大きな釜の中で高温の蒸気により蒸しあげる蒸煮(じょうしゃ)の工程を経て、粗熱を取った後に冷蔵庫で保存されます。マルトモ全工場にて1日に約20t(生カツオ換算だと100t) のかつお節を処理します。
-
工程7 / 削成加工、粉末除去
それぞれかたさや形が違う節を見極め、節にあった刃の調整をする「ミクロンマイスター®」の手により、薄さや食感をコントロールしていきます。削ったかつお節は、ふるいにかけて微粉末を取りのぞき選別します。再度金属探知機で異物がないか厳重にチェックされます。
-
最終工程 / 計量包装・出荷
削りぶしを計量し、包装袋へ充填します。品質保持のために専用ノズルを通して窒素ガスを注入しシールされると、その後3度目の金属探知機で異物混入をチェック。
かつお節の種類
- かつお節以外にもいろいろある「節」の種類
-
-
かつお枯節
-
かつお荒節
-
かつお荒亀節
-
宗田がつお節
-
さば枯節
-
さば節
-
まぐろ荒節
-
むろあじ節
-
- かつお節の仲間「煮干し」
-
-
あご(飛魚)
煮干し -
いわし煮干し
(かたくちいわし) -
いわし煮干し
(まいわし) -
いわし煮干し
(うるめいわし)
-
- 「本節」と「亀節」かつお節の形は2種類あります
-
-
本節
半身に卸したカツオを上部(背側)と下部(腹側)に分け、これを加工すると「本節」となります。上部(背)側の節は「雄節(①と②)」、下部(腹)側の節は「雌節(③と④)」と呼ばれ、一匹のカツオからは雄節2本、雌節2本、合計4本の本節ができます。
-
亀節
小型のカツオは魚体が小さいため、半身に卸した状態でそのまま加工されます。節としてできあがったときの形が、亀の甲羅に似ていることから亀節と呼ばれています。
-