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2026.02.10

だしバーガー

「だしの伝道師®」土居でございます。

ハンバーガーにもだしを効かせましょう。

 

メイフラワー号

出張で宿泊する秋葉原の定宿は、宿泊客の約8割が外国人。エレベーターで乗り合わせたアメリカ人を見上げ、「なに食べたらこんなにデカくなるんだ。しかも真冬にTシャツだし」と毎回ひとりごちる。

そこで、今後のインバウンド対策の第一歩として、アメリカ食文化の歴史を学ぶことにした。

 

1620年の暮れ、イギリス清教徒の一団「ピルグリム・ファーザーズ」がメイフラワー号に乗ってマサチューセッツ州ニューイングランドに上陸したことは、中学校でなんとなく習った気がする。

この時、9週間の船旅で疲れ果てた一行は極寒の北米で食糧を調達するすべを知らず、春を迎えるまでに病気と飢餓で半数が死んでしまった。

見かねた先住民のアメリカ・インディアンが魚、獣の狩猟法やとうもろこし、かぼちゃの栽培法を伝授したところ、豊かな土地のおかげでイギリス時代の5倍の収穫を得たのだった。

 

 

感謝祭

翌年、豊富な収穫に感謝する宴に、世話になったインディアンを招待して三日三晩の大宴会を敢行。

これが感謝祭の起源であり、現在は11月の第4木曜日。日本の勤労感謝の日である11月23日と近いが、こちらは宮中祭祀の「新嘗祭(にいなめさい)」に起源をもつ祝日であり、関係はない。

 

そして、メイフラワー号の入植から1世紀を経た独立戦争(1775年)の頃には本国のイギリス人より身長が10センチも高くなったというから、アメリカ大陸の豊かさはすごいのだな。

牛肉の需要が高まったのはさらに1世紀後の南北戦争以降。ご存知カウボーイが消費地まで牛を運び、牛肉文化の立役者となったのだ(20年間で4万人のカウボーイが550万頭の牛を運んだ)。

 

だしバーガー

なるほど、豊かな土地、アメリカ・インディアンの知恵、カウボーイ。このあたりがアメリカ食のキーワードかな。ならば、ハンバーガーは?

実は、ハンバーガーはドイツからの移民がアメリカに持ち込んだもので、1904年のセントルイス万博で大好評を博して以来、アメリカの国民食となった。現在のアメリカ人のうち、4千万人以上がドイツ系というから納得。

その巨躯から連想するハイカロリーな肉食とは裏腹に、アメリカ食文化の歴史は先住民と移民の質素な食習慣によって形成されていたのだ。

 

ならば、ここに和食文化を注入しようではないか。ミンチ肉にだしを効かせることで薄味でも美味しくなり、ヘルシーなハンバーガーができるぞ。

無性にハンバーガーが食べたくなった初春なのである。

マルトモ株式会社
土居幹治 専務取締役

愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。