土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
日本全国またにかけ
かつおを削って身も削り
だしを広げて西東
だしのおかげで減塩でき
キレない人間育ちます
そして7割たんぱく質
そんな食文化を伝える
「だしの伝道師®」こと土居幹治にござりまする~
今から30数年前、入社間もない私は新しいかつお節の商品開発をするべく枕崎のかつお節工場に数週間滞在し、かつお節職人さんに弟子入り。かつお節づくりを学びつつ、1年間研究した味の濃いかつお節の製造にチャレンジしました。
ところが、ド素人の私が何をやってもうまくいくはずがなく、カツオを煮る釜の前で呆然と試作を繰り返す日々。
理論的にはアミノ酸が増えるはずの新製法でしたが、400年続く伝統製法を覆すリスクは大きく、いくら説得してもかつお節職人さんは「じゃっど、できもはん(そうは言うけど、できません)」と首を縦に振ってくれませんでした。

※ かつお節を煮熟する様子
それでもひたすら試作を繰り返すうち、かつお節職人さんも「しっこいのぉ~(しつこいな~)」と手伝ってくれるようになり、アミノ酸が増える条件を一緒に探ってくれるようになったんです。
その後、試作と失敗を2年ほど繰り返し、「プレ節®」の原料となる味の濃いかつお節が完成しました。
ともに汗を流したかつお節職人さんとは兄弟のような関係になり、完成した初回生産品を泣きながら食べたことが伝道活動の礎となっています。

※ 鹿児島県枕崎のかつお節職人さん
その後、かつお節職人さんから教えてもらった伝統製法を一つ一つ解析し、職人の言葉を化学の言葉に変換していきました。
つまり、感覚的で暗黙知だったこだわり製法の意味を、論理的な形式知に変えていったのです。
例えば、「よか節にはよかカビがくっど(いい荒節にはいいかつお節カビが繁殖します)」という伝承を、水分活性や燻煙成分変化の有機化学的考察で捉え、誰にでもわかる言葉で記録していきました。
そのレポートを正式な英語論文としてまとめ、日本農芸化学会に提出したところ、晴れて採用。
職人さんの言葉を化学的に書き留めることで、合計10報の論文にすることができたんです。その一部をまとめて九州大学に提出し、農学博士号をいただきました。

※ 学位記
つまり、私の学位は、かつお節とその伝統を守ってきた職人さんのおかげ。だしの伝道活動はその恩返しのつもりです。
これから、このコーナーでかつお節やだしの素晴らしさをわかりやすく解説していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
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かつお節文化の拡散に邁進中。
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