土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
「だしの伝道師®」土居でございます。
昭和のCM、忘れられません。
山本直純さんが気球に乗って「大きいことはいいことだ~」と指揮棒を振る森永エールチョコレートのCMが流行ったのは1968年。
その20年後の1987年、今度は、小さいことをアピールする商品がデビューし、あっという間に市場を席巻しました。花王のコンパクト洗剤「アタック」です。

それまで、洗剤といえば4kgもあるデカ箱で、スーパーで洗剤を買うとそれ以外のものが買えませんでした。それが体積比4分の1、使用量2分の1まで小さくなったのですから、画期的な技術革新です。
核となった技術は、アルカリ性でも作用する酵素の開発と洗剤粒子の圧縮で、特許出願件数にして91件。それぞれ、「高活性バイオ酵素」「サッと溶けるマイクロ粒子」といった商品のキャッチコピーに活用され、CMとしてお茶の間に伝達されたのです。
その頃、マルトモでは、うま味成分の含有量が従来品の2倍という画期的な花かつお「高エキスかつお」を開発。キャッチコピーを「同じ使用量で2倍のだしが取れる」にするか、「使用量が2分の1ですむ」にするか迷ったあげく、アタックの成功に倣って後者で世に問いました。
まったく売れませんでした。
かつお節というスローフードな天然系食品に、「2分の1」という効率を付加したのがいけなかったのか、はたまた使用量を減らしたいと思っている人などいなかったのか…。

成功要因を学ぶべく、ふたたび「アタック」を見てみます。
TVアニメ「アタックNo.1」からヒントを得たというネーミングもヒットの一助になったのではないでしょうか。
1969年~71年の放送当時小学生だったスポ根少女が母親になり、主人公「鮎原こずえ」の白いユニフォームに「驚きの白さ」を重ねたのかもしれません。

アニメの記憶をネーミングに利用した、驚きの商品戦略なのであります。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
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