土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
「だしの伝道師®」土居でございます。
ゴーヤチャンプルー、大好きです。
毎年の猛暑で売り上げを伸ばした食品はやはりビールですが、意外なところでゴーヤの出荷も好調です。
かつては沖縄限定の郷土野菜だったゴーヤですが、今や全生産量2万トンのうち60%が沖縄県以外。近所のスーパーや、ふつうの居酒屋でもよく見かけるようになりました。

ゴーヤの特徴は、高いビタミンC含量とあの独特の苦味。
「モモルデシン」という怪しい名前の苦味物質に由来するゴーヤの味は、不思議と大人たちを引きつけます。卵とじにしてかつお節をふりかけると、うまくて苦い感じのいいバランスになるのです。
ところで、大人になるとなぜ苦いものが好きになるのでしょう。
子供は、本来「毒」のマーカーである苦味のあるものを絶対口にしません。私自身、ビールもゴーヤも苦いコーヒーも、心底好きになったのは30代になってからです。
この疑問の答えはストレス実験で解明されており、結論は「ストレスがたまると苦味が好きになる」ということ。
実験で課したストレスは、画面上の52字×10行の紛らわしい文字列から指示された文字をカウントするという過酷な仕事。その後、被験者は特別に苦くしたチョコレートをおいしいと言ったのです。
ストレスを感じると唾液に脂が分泌され、その脂の影響で苦味の感覚が鈍くなり嗜好が高まるのだそうです。どうりで過酷な会議の後のビールがうまいはずだ。

しかし、苦味を愛する大人の嗜好がストレスのおかげってのもなんだか情けない。ビールとゴーヤと苦いコーヒーが好きになった30代は、ストレスから逃れられなくなった30代だったのか。

どうせなら、世界一苦いデンマークのビール「ミッケラー1000IBU」を冷蔵庫に常備し、ストレスチェッカーにしてはどうでしょう。
アサヒスーパードライの62倍の苦さというミッケラービール。おいしいと思ったなら、結構あぶない状態ですよ~。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
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