土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
「だしの伝道師®」土居でございます。
腸活の話です。
怒りの感情を表現する際、「腹の虫が治まらない」という慣用句をよく使用しますが、この「腹の虫」が実在することが証明されつつあります。具体的には、腸内細菌が人の思考や感情に影響を及ぼすという研究です。体内の寄生体に行動をコントロールされるなんて、まるでSF映画の世界ですが、自然界にはそうした事例がいくつかあるのです。
例えば、トキソプラズマ・ゴンディイという単細胞の寄生生物に感染したマウスは、なんとネコのことが大好きになります。当然、そのマウスはネコの餌食となり、結果、トキソプラズマは新たな宿主を得る。

また、冬虫夏草属の菌類がアリに寄生すると、脳を食いつくす前にアリを草木の上の方に登らせます。アリが死ぬと頭部からキノコのような子実体が生えてきて、高い位置から胞子を遠くまで飛ばすことに成功するんです。
さて、人間はどうでしょう。
われわれの腸内には500種、100兆個の微生物が住みついているといわれますが、その菌種は人によって異なり、ふだん使用しているパソコンのキーボードを綿棒でぬぐうと簡単に調べることができます。
腸内細菌の違いと性格との関係は解明途上。ただ、精神疾患の症状や薬の効き方が患者によって異なったり、腸内細菌の種類が少ない人は太りやすかったりという事例を考えると、共生する微生物が思考や感情に関与していることは否定できません。
「腸は第2の脳」なのです。

マウスの実験では、特殊な環境下で育てた腸内細菌ゼロのマウスはストレスに弱いのですが、このマウスにビフィズス菌を与えると通常のマウスと同じストレス応答になったそうです。
やはり腹の虫は居るに違いない。

また、だしの効いた料理を食べるとほっこりするのも腸が関与しています。だしのうま味を舌で感じた後、腸でも感じておだやかな気分になります。
腸活で腹の虫と仲良く付き合い、穏やかに日々を過ごしたいものです。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
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かつお節文化の拡散に邁進中。
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