土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
「だしの伝道師®」土居でございます。
カレーは国民食です。
我が社の歴史を調べていたら、「1959年 千鳥カレー発売」とありました。もちろん千鳥はマルトモのシンボルである千鳥マークのこと。うま味調味料の出現で天然だしが衰退するんじゃないかとの危機感から、カレールウを開発したんです。カレーは1ヶ月平均4皿食べる国民食。だしの効いた千鳥カレー、続けときゃよかったかな。
日本で初めてカレールウを発売したのは東京神田の「一貫堂」。1906年のことらしい。一気にブレイクしたのは1963年発売のハウスバーモントカレーだよぉ~。それまでのカレーの固定観念を破る甘口タイプの子供向け。リンゴとハチミツとろ~りとけてるCMの映像は、心に深く染みついて離れません。
いとしこいし司会のTV番組「がっちり買いまショウ」で、値段調整の材料にされていたグリコワンタッチカレー(1960年発売)に心奪われた時期もありましたが、やはりそこはヒデキ感激の味。現在もトップシェアのお化け商品だけに、ハウスバーモントカレーはカレーを世界に広めた東インド会社もびっくりの定番アイテムなんです。
たまに専門店の本格カレーが食べたくなり、カレーの聖地である神田をぶらぶらしますが、いくら専門店のカレーがおいしくても、バーモントカレーが食卓から消えることはありません。行列のできるラーメン店がカップ麺に勝てないように、高度成長期に西城秀樹さんにすすめられた感激の味は、味覚のランドマークとして生涯離れられないものになっているんです。
バーモントカレー好きが高じてハウス食品にだしを提案に行ったことがあります。「リンゴのかわりにだしを入れるとコク味が出ますよ」と、データを揃えてプレゼンしたんですが、反応はイマイチ。
たしかに、だしを効かせると蕎麦屋のカレーうどんになってしまいますよね。商談はともかく、ちょっとだけヒデキの味に近づけたことに感激したのであります。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
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