土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
「だしの伝道師®」土居でございます。
お料理の基本です。
減塩低糖低脂肪。
昨今の健康志向でやたらと悪者にされる塩と砂糖ですが、だし共々、調味料としての素晴らしさを再認識しようではありませんか。世界的に見ても、日本は塩と砂糖の種類が豊富な国なんだし。

塩は世界最古で、紀元前5千年頃の古代文明から最も多く作られてきた調味料。給料を意味する「サラリー」はソルトに由来するくらいだから基本中の基本ですね。
原料によって「岩塩」「海塩」「湖塩」の3種類に分類され岩塩が約6割を占めますが、国産品はほとんどが海塩。海に囲まれた日本では8世紀頃に塩田による本格的な塩づくりが始まりました。
一方の砂糖は紀元前5百年頃にインドで作られ、8世紀に中国から日本にもたらされました。
現在流通している砂糖は、ほとんどが原料の結晶と糖蜜を遠心分離器で分けた「分蜜糖」で、サトウキビなどの原料をそのまま煮詰める「含蜜糖」は黒砂糖と和三盆くらい。

分蜜糖の代表格は世界的にはグラニュー糖ですが、なぜか日本では上白糖。砂糖に1.3%の転化糖(ブドウ糖と果糖の等量混合物)を加えて甘味を強化した上白糖は和食に合いますが、他国ではほとんど使われていません。
料理の手順の「さしすせそ」。「さ」は砂糖で「し」は塩。
分子量が342と大きめの砂糖を先に入れておかないと、分子量58.45で小回りの効く塩が先では食材が塩で満たされてしまい、砂糖の入るスペースがなくなるのです。
「すせそ」は、「酢、しょうゆ、味噌」。味噌を最後に入れないと、いい香りのおふくろのみそ汁は味わえません。

そして、ここで提案です。
砂糖と塩の順番は、もう皆さん熟知されていると考え、「さしすせそ」を「だしすせそ」にしてはどうでしょう。
最初にだしを取って、砂糖、塩、酢、しょうゆ、味噌の順で調理するのです。
ほっこり幸せのだし感が、おふくろの味を醸成してくれることまちがいなしなのです。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
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