土居幹治 専務取締役
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
「だしの伝道師®」土居でございます。
最近、肉も魚も赤身が好きになりました。
地球上の多くの生物は、1日周期の体内時計を持っている。人間の体内時計は約25時間周期であり、光の情報を頼りに1時間の時計のズレを修正している。
だから、真っ暗な状態よりカーテンを開けて朝日を浴びた方が、目覚めがいい。

そして、最近の研究で、食事にも時計を調整する機能があることが明らかになってきた。
マウスに脂肪分の多い餌を与えると、23.5時間周期の体内時計が長くなり、生活のリズムが乱れる。
また、餌に高脂血症治療薬を混ぜると周期が3時間程度短くなり、早起きになる。
さらに、この餌を遺伝的に朝寝坊するマウスに摂取させると、普通のマウスと同様の生活パターンに戻る。
つまり、食事によって脂質代謝を変化させるだけで、体内時計も動くことがわかったのだ。
脂っぽいものばかり食べていると、ぐうたら生活になってしまう。思い当たるふしはある。締めの豚骨ラーメンは胃の負担だけでなく、目覚めにも影響していたのだった。

刺身はどうだろう。中トロ大好きの小生、爽快な朝を迎えるためには赤身にも手を出すべきか。
戦前の日本ではマグロは赤身が極上とされ、「アブ」と呼ばれるトロは見向きもされなかった。みんな早起きな時代だった。
かつお節だって、脂身ではだしが濁ったり粉末が多くなったりしていい節にならないから、低脂肪の赤身を探している。赤身万歳!
「朝だ夜明けだ潮の息吹 うんと吸い込むあかがね色の 胸に若さの漲る誇り~♪」
軍歌にも歌われた「月月火水木金金」の艦隊勤務は、低脂肪の食生活が支えていたのかもしれない。

今後、食事と体内時計の研究が進むと、国際線の機内食が時差ボケを防ぐメニューになり、提供時間も工夫されるに違いない。
加齢とともに赤身肉が好きになり、目覚めも早くなる今日この頃である。
愛媛大学農学部農芸化学科を卒業後、マルトモ株式会社に入社して
研究開発に従事。九州大学への論文提出で農学博士号取得。
「だしの伝道師Ⓡ」という二つ名で小学校や公民館での出前授業を実施し、
かつお節文化の拡散に邁進中。
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